心に留まった風景

石舞台古墳

あまりにも有名な石舞台古墳ですが、何度訪れてもその偉容に圧倒されます。七世紀前半ごろのもので、被葬者は蘇我馬子ではないかと言われています。

もちろん最初は盛り土に覆われおり、調査により方墳だったことが明らかになっていますが、二段式だったのかそれとも三段式だったのか、あるいは墳丘の上の封土はどのような形をしていたのかといったことまではわかっていません。墳丘が失われたのは、かなり早い時期だということで、石舞台古墳が初めて文献に登場する江戸時代の初期には、すでに現在のような姿になっていました。

巨大な花崗岩は近くを流れる冬野川から運ばれましたが、これを築き上げるのにどれほどの労力を要したことでしょう…。考えるだけで気が遠くなりますが、逆にそれは被葬者がいかに大きな権力の持ち主だったかということでもあります。

 

古代人の肉体的な力と権力の大きさは計り知れません。

 

 

 

関連記事

  1. 心に留まった風景

    飛鳥の石造物

    これ、何に見えるでしょうか?飛鳥を巡っていると、このようなどこ…

  2. 心に留まった風景

    二見浦

    二〇二三年も残り二時間ほどになりました。今年は懸案事項を一つ片付けるこ…

  3. 心に留まった風景

    對龍山荘(二)

    對龍山荘の庭は千八百坪と広大です。東山を借景にした池泉庭園、園内の樹木…

  4. 心に留まった風景

    大阪城公園の梅林

    大阪城公園は再建された天守閣を中心に、かつての城跡に玉造定番屋敷と同与…

  5. 心に留まった風景

    高山右近生誕の地 大阪府豊能町高山

    大阪北部の北摂山地にある高山は、箕面の勝尾寺から直線距離にして北に一、…

  6. 心に留まった風景

    幻住庵

    石山の奥、岩間のうしろに山あり、国分山といふ。そのかみ国分寺の名を伝ふ…

最近の記事

連載記事

  1. 登録されている記事はございません。

アーカイブ

  1. 歴史散歩

    阿武山古墳(二)
  2. 寄り道東海道

    権現山の合戦の舞台(幸ヶ谷公園)
  3. 寄り道東海道

    久能山東照宮
  4. 古社寺風景

    生駒の宝山寺
  5. お知らせ

    拙著がデイジー(DAISY)図書になりました
PAGE TOP