心に留まった風景

東寺の夜桜

京都の東寺にひときわ眼を惹く枝垂れ桜があります。

不二桜といって高さが十三メートルにもなる立派な桜です。樹齢は百二十年ほど。平成十八年(二〇〇六)に東寺に移植されたもので、東寺の長い歴史を思えば、ここに根を下ろすようになったのはつい最近のことですが、いまや東寺の風景に欠かせない存在になりました。

夜空に浮かび上がるその姿はどこか神々しく、五重塔と見事に調和しています。

  

金堂の薬師三尊や講堂の御仏たちは、昼間拝観する以上に、彫りの陰影が際立ち、御顔も金色に輝いて見えました。

 

 

 

関連記事

  1. 心に留まった風景

    大野寺の磨崖仏

    近鉄の室生口大野駅から南に三百メートルほどの宇陀川沿いに、大野寺という…

  2. 心に留まった風景

    琵琶湖畔 志那浜に集う渡り鳥

    冬になると琵琶湖には様々な種類の渡り鳥がやってきます。琵琶湖は…

  3. 心に留まった風景

    犬鳴山七宝瀧寺

    厳しい暑さが続いています。今年は梅雨明けが遅く七月後半でもさほど気温が…

  4. 心に留まった風景

    益田岩船

    飛鳥駅から北西に一キロほどの山中。薄暗い山道の先に光が射し込む場所に巨…

  5. 心に留まった風景

    旧閑谷学校

    備前焼の里・伊部から車で十分ほど、周囲を山々に囲まれた閑谷《しずたに》…

  6. 心に留まった風景

    終い弘法

    京都の東寺では、弘法大師の月命日にあたる二十一日に弘法市が開かれますが…

最近の記事

連載記事

  1. 登録されている記事はございません。

アーカイブ

  1. 古社寺風景

    毘沙門堂
  2. 祭祀風景

    祇園祭 後祭 山鉾巡行
  3. 心に留まった風景

    越畑と樒原
  4. 手がけた書籍(高橋英夫の本)

    『テオリア 高橋英夫著作集』第八巻刊行
  5. 寄り道東海道

    帯笑園
PAGE TOP