旧東海道のひとこま

50.土山~水口(写真をクリックすると拡大されます)


国道一号線から旧道に入るとそこは蟹が坂です 鈴鹿峠に近いここにも山賊退治の話など伝説がいくつか伝わっています その一つが蟹の伝説です 蟹が坂に大きな蟹が出て旅人を襲うという噂を聞いた恵心僧都が蟹退治にやってくると 巨大な蟹が僧都に向かってきたので 往生要集を声高らかに唱えたところ 蟹の甲羅が砕け散ったというもので  蟹の甲羅を模した雨が土山の名物となりました


田村川に架かる海道橋を渡ります 橋の先に見えているのは田村神社の杜


こちらら田村川 広重は保永堂版で田村川に架かる橋を大名行列が渡る場面を描きました


田村川を渡ると旧東海道は田村神社の境内へと入っていきます 旧東海道が神社の境内を通るというのはここが初めてです


田村神社の御祭神は坂上田村麻呂 鈴鹿峠の鬼を田村麻呂が退治した功績を称え 弘仁三年(八一二)嵯峨天皇の勅命で創建されたと伝わります


田村神社を後にし国道一号線を横断すると土山宿です


土山は茶所 陽を浴びた茶畑が拡がっています


土山の一里塚跡 日本橋から数えて百十番目の一里塚です


土山でもかつての屋号が掲げられています


井筒屋跡 ここは森鴎外の祖父森白仙終焉の地でした 森家は代々津和野藩亀井家の典医をつとめており 白仙も参勤交代に従い土山にやってきましたが 病のためここで息を引き取りました


その先には森鴎外が祖父の墓参りのために土山を訪れた際宿泊した平野屋があります


こちらは問屋場跡


隣接して土山本陣があります 土山には本陣が二軒ありました 事前に予約をすると内部を見学できます


少し西にはもう一つの本陣跡があります こちらは建物はなく小さな公園になっています


鴎外の祖父の墓がある常明寺


旧東海道は南土山の交差点で国道一号線に合流 そこに御代参街道分岐点の石標が立っています 御代参街道とは土山と中山道の小幡を結ぶ脇街道です


やがて旧東海道は野洲川を渡ります


土山町前野に入ります 広大な茶畑が目を楽しませてくれます


聖徳太子開基と伝わる地安寺は後水尾天皇の第八皇女林丘寺宮ゆかりの寺でした かつて参道には宮が植えた茶畑が拡がっていたそうです


久しぶりの松並木です


野洲川に接近した旧東海道


今郷の一里塚跡 日本橋から数えて百十二番目の一里塚です


野洲川に面し奇岩や巨岩が多かったことから 昔から岩をお祀りするお社がありました 


道の先に古城山が見えてきたら水口宿はもうすぐです
  1. 心に留まった風景

    清流の町 醒井
  2. 心に留まった風景

    如意谷
  3. 古社寺風景

    生駒の宝山寺
  4. 祭祀風景

    千本ゑんま堂と千本釈迦堂にて六道参り
  5. 古社寺風景

    木嶋坐天照御魂神社
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