旧東海道のひとこま 

36.御油~赤坂 (写真をクリックすると拡大されます)


姫街道と合流する追分を過ぎると御油川に架かる御油橋を渡ります


かつての御油宿 いまは静かな住宅街です


明治新政府が招いた日本近代医学の祖と言われるドイツ人医師ベルツ博士の妻ハナの父親の生家がここにありました 父親の生家は戸田屋という旅籠を営んでいました


こちらは高札場跡


高札場跡のある四辻で旧東海道は東に右折 現在空き地になっているこちらに問屋場がありました


問屋場跡の先の四辻でまた左折 西に向かいます こちらは本陣跡 御油はどちらかというと小さな宿場でしたが本陣が四軒ありました 古い建物はちらほら残っていますが宿場時代のものは一つも残っていません


江戸時代の安永元年(一七七二)創業 熱田に本社を置く味噌やたまり醤油の老舗イチビキの工場が御油にあります


室町時代の永享年間(一四二九~一四四一)創建の東林寺 御本尊の阿弥陀如来は欧奥州に下る牛若丸と契りを結んだ三河国矢作の浄瑠璃姫の持念仏と伝わります 家康も二度立ち寄っているとか


御油の松並木の手前には 冥土で亡者の罪を裁くという十人の判官(十王様)をお祀りしている十王堂


国の天然記念物に指定されている御油の松並木


御油と赤坂の間のおよそ六百メートルの道に二百七十本ほどの松が植えられています 『東海道中膝栗毛』でも御油の松並木が取り上げられています いまは車も通れる道ですがかつては鬱蒼と薄暗く通るのが恐い道でした


御油の松並木の松はすべてクロマツ 江戸時代以降の旅人が目にしてきた松と思うと感慨深いものがあります この松並木を抜けるとすぐ次の赤坂宿です 御油赤坂間は東海道中最短です
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